※グロ・ダークです。嫌いな方は読まないで下さい。
「月英様、お茶をどうぞ」
有難う、と何の疑いもなく受け取り口に含んだ月英を、は微笑みながら見詰めていた。
夜。
異様な気配に月英は目を覚ました。
気配は外部から来るものではなく、月英自身の体の奥底から生ずるものだった。
――何?
体がやたらと重い。
横たわった月英の体の中に、白い蛇が蠢いている。
大きく凶暴なその蛇の重みが、そのまま月英の体を戒める鎖に転じているかのようだった。
体がやたらと熱い。
じっとりとした汗の嫌な湿り気に嫌悪する。
と、またも違う気配を感じた。
今度は人間の、しかも複数のものだ。
「月英様」
「、貴女」
月英の顔がさっと青褪めた。
見上げたの背後には、屈強な男達が並んでいる。暗闇で誰が誰とも判じないが、見たこともない男達だということだけは分かった。
しまった、と月英の顔が歪む。
は恐らく、埋伏の毒だったのだ。如何なる手段を講じてこの男達を城内に侵入させたのかまでは分かりかねるが、こうして機会を窺っていたに違いない。手ずから淹れた茶、あの中にきっと毒が入っていたのだ。
熱心さと健気さに心打たれ、すっかり心を許していたのが仇となった。
月英は己の迂闊さに歯噛みしたい気持ちでいっぱいだった。
「そんな怖い顔なさらないで下さい、月英様。せっかくの美しいお顔が台無しです」
が眉を寄せるのでさえ、月英の滑稽さを嘲笑う所作にしか見えなかった。
「……そのままではお辛いでしょう、月英様」
は背後の男達を振り返ると、顎をしゃくって促した。
もう駄目だ、と月英は目を閉じた。
「あ、あぁ、すご、凄いぃっ!」
横たわる月英に被さるようにして、が艶めいた声を上げている。
ぼうっとした視界の中でゆさゆさと揺れる胸乳は、甘やかな白い果実のようだった。
意識を逸らすなと叱咤されるように突き込まれ、月英は身を捩る。
「……っ……は、あ、そこ、そこは……」
遠慮ないの声とは違い、慎ましやかな月英の声はそれでいて凄絶に人を煽る。
は乱れた月英の髪をそっと梳く。
「遠慮、しないでいいんです、よ、月英、様……人払い、は、してありますから……んっ、もっと、声出して……乱れて下さ……ど、どうしたいのか、何でも言って……」
突き上げられながら、は必死に言葉を綴る。
悩ましい様に、月英は飛び掛るようにの乳房を吸っていた。
「……!……嬉しい、月英様……!」
月英を抱き締め、は満ち足りた笑みを浮かべる。
諸葛亮様が悪いんだ。月英様をずっと放っておいたりするから。月英様が夜、どれだけお寂しい思いをしているのかなんて、きっと存じ上げないに違いない。私が男だったら、絶対月英様を寂しがらせたりなんてしない。毎日、昼でも夜でも月英様がしたい時に挿れて上げて、こんな風に可愛い声を上げさせて、よがらせて滅茶苦茶にして、うんと啼かせて差し上げるのに。月英様、楽しんで。月英様のいいとこ、全部教えて気持ち悦くなって。あそこが腫れちゃって使い物にならなくなっても、がお慰めして差し上げます。うぅん、そうしたいんです、私が。貴女のが。月英様用の張形、たくさん用意してあるんですよ。でも、そんな玩具なんかより、やっぱり生身の男の方がいいでしょう? 頑張って用意したんですよ。だから、どうか楽しんで……私が一緒に乱れますから、月英様も安心してよがっていいんですよ。あぁ、でも、月英様のイく時の顔、すっごく綺麗ですっごくやらしい……見てるだけで、私も、あぁ、悦くなっちゃう……!
「あ、あ、イく、イ、くっ……っ……」
「私も、私も、月英様、私もっ……!!」
ある意味、は月英の期待通りの忠臣だった。
だが、その忠は歪曲に歪んでいた。
終